2009年6月1日月曜日

Ley7600

Ley 7600(レイ セテミル セイシエントス:法令第7600号)  
「コスタリカにおける障害者に対する機会均等法」

1996年5月29日Ley7600がコスタリカに制定されました。制定を祝して、この法令の存在をアピールする行進を行いました。わたしの住む町ペレスセレドンで、初めての行進。
4年前に形成されたペレスの障害者当事者グループが中心となって、コスタリカ南部唯一の成人作業所、南部の当事者グループ、養護学校生徒、わたしの活動するグループホーム利用者さんたちが参加しました。
写真は、ペレスの地方情報ホームページ。  
今ならhttp://www.perezzeledon.net/ のトップページに記事が載っています。動画では、わたしの配属先の支部長マルコスのコメントや参加者の声、そして私の後ろ姿がみれます。              

私は活動先のグループホームの利用者と一緒に。たまにみせる笑顔がとても素敵な彼ら。
初めて一緒に外出。参加するといってくれた気持ちに感謝。
「当日に行かないっていうじゃないの」って冗談で話しつつも、本心。前日まで私のどこかが不安で揺れながら、それはそれでいいかとはやる気持ちを抑える。前日ステイ先のお母さんにならってとうもろこしの粉でつくる甘いおやつタマルを作り、差し入れ。行進後みんなで食べることができました。

お仕事の話を。
私は、国家リハビリ特殊教育審議会のブルンカ支部(国内支部7か所)で働いています。通称コンセホ。コスタリカの障害に関するテーマの諮問機関で、Ley7600を具現化するために、障害者に対する政策、行動助言・指導・監視・調整の役割を担うお役所です。同僚は5人。私はグループホームプログラムの部門で臨床心理士の資格を持つ女性と働いています。といっても、彼女はオフィスワーク、私は現場。
このグループホームプログラムは、アルコール及びたばこ販売による税金5%が資金源となっているプログラム。身寄りのない障害者 や家庭環境に問題がある障害者に家庭を提供しています。3つの形態があります。簡単にいえば(1)障害者のひとり暮らし(2)職員による支援のもと、共同生活(グループホーム)(3)登録された受け入れ家族のもとホームステイ。グループホームは18~65才が入所可能で、全体として精神障害者の方が多いです。私は4か所のグループホームの巡回訪問を担当してます。

Ley7600は「教育」「仕事」「医療サービス」「物理的空間」「交通機関」「情報及び通信」「文化、スポーツ、レクレーション活動」へのアクセス等について障害者の権利の保障が明言され、国や企業への義務を示唆するものとなってます。
18歳以上の十分に教育の機会が得られなかった人に対するケアも含まれていて、私の職場コンセホの隣には、CAIPAD(カイパッド)という日本でいえば作業所施設があります。 ここには作業療法士の隊員が1名働いています。心底頼れる仲間です。

グループホーム利用者の中には、この作業所へ通うことができる人が数名。それ以外の利用者の外出の機会はとても限られています。 利用者6~12人の施設運営はだいたい3、4名の職員の輪番制です。昼間は2人、夜間は1人体制が大半。
障害者の機会均等の法令を祝う行進に、参加できると思われる利用者が参加できなかった現実。職員の体制の問題で。


なんでも「No quiero 俺はやらないよ」という、いやいや隊長のフアン。彼がいくよと言ってくれたこと、一緒に街中を歩けたことは私を強く励ましてくれました。

この行進の日フアンシートは60歳の誕生日。
還暦の行進!還暦の笑顔。


Posted by Picasa

2 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

4ヶ月ぶりのブログで興味深く読みました。

タマルは上手に作れるようになりましたか?
ファンシートおじさんはいい顔で参加してくれて良かったね。

朱民 さんのコメント...

>ドン文明
「タマル」は2種類あって、クリスマスの時につくるごはん代わりのバナナの葉に包んだものと、おやつとしてつくるプリンの触感に似た甘いおやつがあるよ。どちらもとうもろこしの粉をつかいまーす。ドン文明も還暦カウントダウンだね。